大阪駅の蔦屋書店で大きな「小さな大冒険」を。-未公開-

1か月に1度、大阪駅の蔦屋書店で1日かけて「本」を買う。近所の本屋さん、古本屋さんも好きだ。

ただ・・・大阪駅の蔦屋書店は僕にとって1ヶ月に1度の大きな「小さな大冒険」なのである。

行き先を決めずに冒険に出ると「とんでもないところ」にたどりつく。と誰かが言っていた・・・

それが1か月に1度の大阪駅の蔦屋書店なのだ。

「無」の状態で行く。あの日あの時あの場所に。

の日 あの時 あの場所で 君に会えなかったら 僕等は いつまでも 見知らぬ二人のまま

今 君の心が動いた 言葉止めて 肩を寄せて

僕は忘れないこの日を 君を誰にも渡さない

 

出典 「ラブストーリーは突然に」より 小田和正

から「本」を買う。「ブックストーリーは突然に」なのである・・・

屋さんは「ちいさな冒険」なのだ。今そこにある「危険」はともわないが・・・大いに「危険」に満ちた「小さな冒険」なのである。何故なら・・・それは川と川が「出合う」ように。であるのである。

はじめから行き先を決めて行く場合もある・・・例えば今日は「山」に登る。と決めて行けば「富士山」や「エベレスト」・・・「コンヤガヤマダ」・・・のような様々な「山」に出逢う・・・

「ヒマラヤ山脈」と出逢えば「梅雨」と出逢うコトになる。日本に梅雨があるのは「ヒマラヤ山脈」があるおかげだと知るし。恵みの雨が降るから、山から海へ栄養分が流れ・・・その栄養分を求めて魚が集まってくる。それを漁師さんが獲り、僕たちは美味しい自然のお魚を食べれる。

梅雨に恵みの雨が降るのは「ヒマラヤ山脈」と、その山を護ってくれている「人」が居るというコト。

そんなふうに世界と人は、繋がっているという「しるし」とも出逢う・・・

※ちなみに漁師さんは山を育てます。その循環を知っているから。僕のいた島では漁師さんみんなで松を山に植樹していました。

逸れました・・・つまるところ

本との出逢いは「∞」夢であり  希望であり「キセキ」なのである。

誰かの紡いだ言葉が、誰かの物語の「行間」を紡ぐ。そして作者の意図してないところにまで糸は伸びていく「赤い糸」や「蜘蛛の糸」のように・・・

「本」は生まれ、作者という「母」から離れ、知らない誰かと出逢う。そして誰かを「傷つけ、癒す」

作者は「母」なのである。でもそれ以上でもそれ以下でもない。と思う。

つじつまが合わないかもしれないが・・・僕はその「本」が好きなのである。

「あなたの娘さんを僕に下さい」なのである。

そう思っていつも「本」を買う。

会うことも話すこともない・・・時代さえ違うこともある「誰か」の受胎・・・トツキトオカ・・・そして生まれた「本」を愛するのである。

だから 病める時も健やかなるときも・・・と誓い「買う」のである。

して「本」は性別関係なく妊娠させる力があるのである・・・(笑)

行きの電車では「お婆さんを無視」していたのに・・・本屋さんからの帰りの電車では「お婆さんに席を譲る」そんな馬鹿な・・・と思うだろう。しかし現実なのだ・・・その「本」と出逢い・・・受胎し、トツキトオカをこえて・・・「行動」が生まれるまで数時間・・・僅か数時間なのである。

「本」は時間の流れさえも・・・覆すのである。

未来から過去へ・・・

それは映画や音楽もそうだけど・・・

が僕であるために・・・あなたがあなたであるために・・・人が人であるために・・・

本当に大切なものは「何か?」その「応え」への役回りも「本」は担っている。

そして・・・

会では自殺する若者が増えている
今朝来た新聞の片隅に書いていた
だけども問題は今日の雨 傘がない

かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ
雨にぬれて行かなくちゃ 傘がない

 

出典 「傘がない」より 井上陽水

逢いに行かなくちゃの「君」がいるなら「傘がない」で雨に濡れても大丈夫だけど・・・

逢いに行かなくちゃの「君」がいない人には「本」がきっと「傘がある」になってくれる。

どもの頃、晴れた夏の日に帽子をかぶり、アミとカゴをもって外に飛び出したように・・・

トイザラスに放たれた子どものように・・・

ワクワクとドキドキを携えて 

言葉ではたどり着けない「その小さな何か」に心を躍らせて

まらない書物というのはないが・・・

つまらない読書というのはある。

 

寺山修司

は1か月に1度、大阪駅の蔦屋書店で1日かけて「本(言葉)」を買う。

そしてまた、あなたとの僕とみんなとの間に不可能はない。そんな確信と出逢う・・・


日の1冊

「はかれないものをはかる」工藤あゆみ 青幻舎


にとっては「観葉植物」みたいな「絵本」です。観葉植物は枯れますが、この絵本は枯れないので、お得です。

傍にあるだけでなんか「少し楽しい」くて「少し幸せ」になれる。そんな「絵本」です。

れは、何かが降ってくる角度を測ってます。

なんの角度でしょうか?

ヒント:「あなた」が大好きなこと。

かれないものをはかる は「ヨハネの黙示録」のある一節が目と心にとまり、思考をめぐらせて生まれました。その一節は「一人一人の心にある信仰の深さや強さを注意してみなさい」というメッセージを含んでいるように感じ、数字では表せない感情や言葉、出来事の質や重みを「はかってみよう」と思いました。

 

自身はこの試みによって人間や自分の過去を少しでも愛おしく感じれたり肯定的な視点を得ることができると感じています。気が向いたときに気が向いたページをポンと開いて、自分の心と対話する時の小さなおともになれば幸いです。「ヨハネの黙示録」とは?キリスト教「神が人に表し示すこと」の記録。

 

出典「はかれないものをはかる」

工藤あゆみ 青幻舎

工藤あゆみ
1980年岡山生まれ。イタリア国立カッラーラアカデミア美術大学絵画科卒業
『Giromondo di Ayumi(あゆみの世界一周)』でプレミオサンフェデーレ大賞2011/2012(ミラノ)2位受賞。『Cinque Sensi(五感)』でボローニャ国際絵本原画展2012入賞、『DON’T BE AFRAID(大丈夫だよ).』でボローニャ国際絵本原画展2019入賞。詩と絵を組み合わせた平面作品を中心に立体作品、アーティストブック、写真を使った作品、ジュエリーなどさまざまな作品を制作、ヨーロッパや日本にて発表している。現在ミラノ近郊の町に在住。


おはようございます。2020年7月26日(日曜日)
それでは第百九話の「はじまり」です。

今日のお話は「終わり」です。

文章の所在が分からなくなったり、言葉では辿り着けないこともありますが・・・

今日も最後まで読んでくれて本当にありがとうございます!

今日という一日に「少し」の 勇気 を
そんな【小さな冒険】

それじゃあまた明日。

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